エッセイ

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諏訪和慶によるギターや音楽に関するエッセイ。いくつかのエッセイではオーディオまたはビデオ・サンプルが視聴できます。

エクトル・アジャラ:グアラニア(セリエ・アメリカーナ)

エクトル・アジャラ(Héctor Ayala)は1914年4月11日にアルゼンチンのエントレ・リオス県にあるコンコルディアという町に生まれました。ギター奏者・ギター教師・作曲家として活躍したアジャラですが、彼は人生のほとんどをブエノス・…

フランシスコ・タレガ:マリエッタ(マズルカ)

フランシスコ・タレガの作品には愛情や親しみを込めつつ自分の子供達や親しい友人を音楽的に描写したものが多くあります。それらの作品のいくつかはタレガの親しい友人たち(生徒やパトロン)に献呈されています。…

フェデリコ・モンポウ:コンポステラ組曲

コンポステラ組曲はフェデリコ・モンポウが唯一ギターの為に書いたオリジナル作品で1962年に作曲されアンドレス・セゴビアに献呈されています。この組曲には、スペインの北西部ガリシアの歴史的な街、サンティアゴ・デ・…

フェデリコ・モンポウ : 原点回帰・プリミティズム・鐘の音他

モンポウはフランスの作曲家達に強い影響を受けましたが、単に印象派の伝統を引き継いだり、その当時の潮流であったストラヴィンスキーやシェーンベルクなどの新しい傾向に加わる代わりに音楽史の最も原点に回帰する事を選択しました。モンポウはこれを「…

プレリュード・ノン・ムジュレ(前奏曲の起源)

17世紀のフランスでは、リュート奏者やチェンバロ奏者達によって拍子記号や小節線、そしてしばしば音価の指定が無い、非定量的な前奏曲、「プレリュード・ノン・ムジュレ」が発展しました。リズムに関する解釈は演奏家に委ねられている為、…

フランシスコ・タレガ:前奏曲第2番イ短調

前奏曲第2番は1896年3月16日にバルセローナで作曲され、彼の最も高名な弟子達の一人、ミゲル・リョベットに献呈されています。タレガの前奏曲には生徒達の技術・芸術表現を磨くための教育的な意図が込められ、…