
エクトル・アジャラ(Héctor Ayala)は1914年4月11日にアルゼンチンのエントレ・リオス県にあるコンコルディアという町に生まれました。ギター奏者・ギター教師・作曲家として活躍したアジャラですが、彼は人生のほとんどをブエノス・アイレスで過ごしました。
また、アジャラはアベル・フレウリが結成した有名なギター・オーケストラ「エスクアドロン・デ・ギターラス(Escuadrón de Guitarras)」のメンバーでもありました。アルゼンチンが誇る名ギターリストであり作曲家であったアベル・フレウリ(Abel Fleury)についてはまた改めてご紹介したいと思います。
アジャラの作曲スタイル
南米の民族音楽を愛したアジャラの作品のほとんどは、アルゼンチン・ブラジル・チリ・パラグアイ・ペルー・ウルグアイ・ボリビア等南米諸国の民族歌曲や踊りに基づいています。
グアラニアとは
グアラニアは、ゆったりとしたメランコリックな旋律やリズムによってパラグアイの人々のアイデンティティーを象徴する音楽として1925年にパラグアイの作曲家ホセ・アスンシオン・フローレスによって創作された新しい音楽ジャンルです。フローレスは「グアラニアは私の故郷の為に、また私の故郷によって作曲されたものである」と述べています。フローレスはチャコ戦争後に政治的に不安定になったパラグアイを離れアルゼンチンのブエノス・アイレスに移住します。こうしてグアラニアという音楽ジャンルがパラグアイを始めアルゼンチンでも流行し、後の音楽家達に多大なる影響を与える事になりました。