アグスティン・バリオス・マンゴレ:アイレ・デ・サンバ

アグスティン・バリオス・マンゴレ

アグスティン・バリオス・マンゴレ(1885年5月5日ー1944年8月7日)はパラグワイのギターの名手兼作曲家です。 彼の音楽は、南米の民族音楽と特にバロックとロマン派様式のヨーロッパのクラシック音楽が融合されたもので、時に彼の宗教的心情や経験が音楽に反映されています(最後のトレモロや大聖堂など)。この「アイレ・デ・サンバ(サンバ風に)」はアルゼンチンで復興した民族音楽に基づいています。

サンバ(Zamba):

「サンバ」(ブラジルのサンバではない)とは男女1組でハンカチを振りながら繰り広げられる、勇壮且つ優雅な踊りに由来します。 この踊りは基本的に、人種と文化のるつぼと言われるアルゼンチンに於いて、それぞれアルゼンチンやペルー、チリの先住民の文化(旋律・リズム・歌詞など)とヨーロッパからの移民達の文化(服装・ハンカチ・ステップなど)が融合して生まれたものです。 後にこの「サンバ」は、南米の音楽家達が愛する音楽様式の一つとなります。

13歳の時に正式なクラシックギターのレッスンを始める以前、少年バリオスにとって初めての音楽との出会いは、パラグアイの民族音楽でした(このサンバもそれらの数ある南米の音楽スタイルの一つです)。 バリオスはこの曲を通じて「サンバのように」効果的に彼の民族的誇りを表現していると言えるでしょう。

勇壮な前奏部分とロマンチックな歌のセクションが交互に対話します。