
「マリーア(ガヴォット)」はフランシスコ・タレガの数ある名曲の一曲です。
タレガの他の多くの作品同様小規模で簡素な曲の構成ながら、アラストレ、スケール、アルペッジオ、スラー、ピッチカートといった様々なテクニックが取り込まれ、歯切れの良いガヴォットのリズムと伸縮性のあるアゴーギクの対比や豊かなデュナーミクといった音楽的な側面と共に、ギターの表現力と魅力が凝縮された名曲です。
和声的には14・39・45小節目に「ナポリの六」の和音が模範的かつ効果的に組み込まれています。これはタレガが強く影響を受けたイタリアン・オペラやショパンを彷彿とさせます。
オーディオ・サンプル