今回はオランダのギター製作家ヤロスラフ・マッハさんのアップデート記事です(前回のインタビューはこちら)。ヤロスラフさんが新作ギターについて知らせてくださいました。
このギターの後板と側板にはウェンジ(学名:Millettia laurentii)を使っているそうです。ウェンジは密度の高い広葉樹で中央アフリカ西部、主にコンゴ・カメルーン・ガボンなどに生息しています。
ウェンジはイースト・インディアン・ローズウッドを含め他のローズウッド(ツルサイカチ属)のようにワシントン条約によって規制されていません。ウェンジは本物のハカランダのような響きを持ち、 絶滅してしまったブラジリアン・ローズウッドと同様の深いチョコレート・ブラウンの色をしています。ブラジリアン・ローズウッドはイギリスの製作家デビッド・ルビオのお気に入りの木材でした。
ジャーマン・ベアクロウ・スプルースの表面板とボスニアン・フレームド・メイプルによるバインディングとヤロスラフさんの新しいロゼッタがエレガントです。このギターにはラミレスの1aやダニエル・フレドリッシュに用いられている二重の側板と同様のものが使われています。二重の側板はギターの遠達性を向上させます。
| 製作年 | 2017年 |
|---|---|
| ボディー | ウェンジ、ユーロピアン・ベアクロウ・スプルース |
| チューナー | スイス製シャートラー |
| ケース | Hiscox PRO II |
| 価格 | 3900ユーロ |