クラシック・ギター製作家: ピーター・バートン(イギリス)

クラシック・ギター製作家: ピーター・バートン(イギリス)

クラシック・ギター製作家: ピーター・バートン(イギリス)
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今回のギター工房インタビューはイギリスのピーター・バートンさんです。

Q1. あなたの工房とその歴史についてお聞かせください

1980年代の初期に私の最初のギターを製作しました。その後に、サセックスのウェスト・ディーンでロジャー・ローズの下でヴィオラ・ダ・ガンバの製作を学びました。1986年に私のクラシック・ギター工房を開き、その時から今まで約250本のクラシック・ギターを製作しました。私はもっぱらコンサート・クラシック・ギターを製作していますが、スティール弦のギター、テナー・ギター、シターン、ウクレレやマンドリンも製作しています。

Q2. あなたにとって良い音のするギターとはどのようなものですか?またそれを獲得する為にどんな工夫をしているのですか?

良い音のするギターを製作する為の主な要素は下記の様なものです。

  • 最高級の音がする木材
  • 良い設計
  • 製作家としての高い水準

Q3. 弾き易いギターを製作する事について考えをお聞かせください。そして、その為にどんな工夫をされていますか?

弾き易さは下記の要素に関係しています。

  • よくバランスの取れた響きのする楽器
  • 演奏スタイルと技術に適正な調節

Q5. 640, 628 や 615mm などのショート・スケール・ギターに於いて、弾き易さ、設計、音質や音量の観点から、あなたの考えを聞かせて下さい。また、手の小さい人や女性ギタリストの増加によってそれらショート・スケールの需要は伸びていますか?

常に幾人かの演奏家からショート・スケールの楽器の需要はあります。640mmから650mmスケールのクラシック・ギターは音色と感覚の面で大変似おり、ショート・スケールでも音量や音の遠達性には何の損失もありません。640mm以下のスケールでも良く鳴りますが、遠達性の面で多少劣るかも知れません。私は630mmより短いものはお勧めしません。

Q6. 多くの読者がギターを色々と試奏していく内にますますどのギターが良いのか分からなくなってしまう様です。製作家の立場から、楽器店や工房でどのようにギターの音質や弾き易さをチェックしたら良いのか、アドバイスを頂けますか?

ギターを試奏する為に以下の評価法を提案します。

  • ギターを抱える事が楽であるか。
  • ネックの感触があなたの左手に馴染み、弦を押さえる事が楽であるか。
  • 軽く弾いた時でも音がクリアで良くバランスが取れていて、強く弾いた時でも良く反応するか。
  • ほぼ瞬間的にあなたがその音を気に入ったかどうか。
  • ギターの見た目を気に入ったかどうか。

Q7. 顧客に対してアフター・サービスはありますか? 特に、高額なギターの購入について心配している人たちも多いと思われるのですが。

注文を受けた私の全ての楽器は、顧客が完全に満足して頂いたもとで購入して頂けます。

Q8. ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)などの木材がますます入手困難になってきていますが、それはあなたのギター製作や完成したギターの品質にどのような影響があると思いますか?

ブラジリアン・ローズウッドは常に最良のクラシック・ギターを作る上で珍重される木材です。そして、それには理由があります。ただ美しいだけでなく、非常に響きが良いからです。残念な事に、絶滅が心配される種としてCITESリストに加えられてからはブラジルから輸入する事が出来なくなりました。それは、1992年以前に購入したストックを持っているギター製作家だけがブラジリアン・ローズウッドを使って製作したギターを出荷出来ることを意味します。 しかし、たくさんの代替木材があり、インディアン・ローズウッドや他の木材を使って大変良いギターを製作することができます。

Q9. 21世紀に於いてギター製作というこの美しい伝統はどうあるとお考えですか?

ギター製作の水準はとても高く、世界中に才能のある製作家がたくさんいると思います。木材がある限り、素晴らしい音がする、美しい手工ギターを作り続けて行ければと願っています。

工場生産のギターの水準もとても改良され、まだ調整や音質にばらつきはあるものの、安くて良い品質の楽器を学習者に提供しています。通常、良いギターを見つける為には同じモデルでも多数のギターを弾き比べる必要があります。

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