クラシック・ギター製作家インタビュー:クラウディオ・メネゲッリ(スイス)

クラシックギター製作家インタビュー_クラウディオ_メネゲッリ_スイス

今回のギター工房インタビューはスイス、ゲウーエンセのクラウディオ・メネゲッリさんです。

 

Q1. あなたの工房とその歴史についてお聞かせください

私はここスイスのルツェルン音楽院でギターを学び、1983年に卒業しました。
数年の演奏と教授活動の後、ギター製作に興味を持ちました。
数冊の文献や地元のギター製作家のアドバイスをもとに製作を始め、2001年にスペインのシグエンサにてホセ・L・ロマニージョスのギター製作講習会に参加する幸運に恵まれました。それは素晴らしい体験で、その後2004年まで3年連続で参加し続けました。当初自宅のキッチン・テーブル上で作業していましたが、2002年から現在の自分の工房を持ちました。
新しい製作法を色々と試した時期の後、以前にも増して伝統的な工法に落ち着きました。

美観的には、各々のギターが唯一であるように心がけています。なので、ロゼッタや装飾をしばしば変更します。

私はギター製作をとても楽しんでおり、人生の中で最も素晴らしい事になりました。

 

Q2. あなたにとって良い音のするギターとはどのようなものですか?またそれを獲得する為にどんな工夫をしているのですか?

それは好みの問題だと思います。とにかく、個人的には、自分がギターに求める全ての特徴は伝統的なスプルースを表面板に使った軽量なギターに見ることができます。トレスやその他古い名工達以降、ギターに新しい発明が必要とは感じていません。

 

Q3. 弾き易いギターを製作する事について考えをお聞かせください。そして、その為にどんな工夫をされていますか?

私の指板(フレット)はある形状をしています(若干湾曲していて低音側と高音側で違う)。これによりビビリを生じる事なくかなり弦高を下げることができます。これが私の演奏性を高める上での主な特徴です。

私は「通常」より少し高めのフレットを使っています。これもギターを演奏しやすくしてくれます。

 

Q4. 伝統的なフレンチ・ポリッシュ(セラック・ニス)や新しい方法(ラッカー、触媒)などの仕上げの方法について、あなたの考えをお聞かせください。

私はフレンチ・ポリッシュのみ使います。音と木に最高の美しさを与える点で最適な選択だと思うからです。

 

Q5. 640, 628 や 615mm などのショート・スケール・ギターに於いて、弾き易さ、設計、音質や音量の観点から、あなたの考えを聞かせて下さい。また、手の小さい人や女性ギタリストの増加によってそれらショート・スケールの需要は伸びていますか? 

640mmと630mmを作りましたが、とても好評でした。 そんなに音量を失う事なく製作する事は可能です。ネックの厚みと形状に留意する事と組み合わせる事によって、小さい手の持ち主には演奏する上で大きな助けとなり得ます。

 

Q6. 多くの読者がギターを色々と試奏していく内にますますどのギターが良いのか分からなくなってしまう様です。製作家の立場から、楽器店や工房でどのようにギターの音質や弾き易さをチェックしたら良いのか、アドバイスを頂けますか?

そうですね、しばしばそのような状況になります。そんなときはどのギターを購入するかを決定するときではありません。また別の日にまた店に足を運んだ方が良いかも知れません。

一方、もし演奏者がどんな音が欲しいのかはっきりとした考えがあれば、選択はもっと容易でしょう。

 

Q7. 顧客に対してアフター・サービスはありますか? 特に、高額なギターの購入について心配している人たちも多いと思われるのですが。

もちろん!もし調整が必要であれば、もし購入後長い年月が経ってしまったとしても、私の顧客は完全な満足が得られます!

 

Q8. ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)などの木材がますます入手困難になってきていますが、それはあなたのギター製作や完成したギターの品質にどのような影響があると思いますか?

それは問題ではありません。後板や側板用には数々の他種が使用出来ます。私はインディアン・ローズウッドや他の木材にとても満足しています。 スプルースについては、幸運にも今いるところから2・3歩の所から入手出来ます!

 

Q9. 21世紀に於いてギター製作というこの美しい伝統はどうあるとお考えですか?

将来の事は知りませんが、こんなにたくさんのギター愛好家がいる事を踏まえると先行きは明るいでしょう!