クラシック・ギター製作家インタビュー:ランダル・アンジェラ(アメリカ合衆国)

アンジェラ_ギター

今回のギター工房インタビューはアメリカ合衆国、カリフォルニアのランダル・アンジェラ(アンジェラ・ギター・カンパニー)さんです。 

 

Q1. あなたの工房とその歴史についてお聞かせください

アンジェラギターズは親友リチャード・プロヴォウストがジュリアン・ブリームとジョン・ウィリアムス等の演奏家を通じてクラシック・ギターの世界について手ほどきをしてくれた44年前に始まりました。その後彼は私に最初のギター製作に挑戦させました。助言や教示してくれるような製作家は近所にいなかったので、当初の取り組みは孤立した状況で行われました。アート・オウヴァーホルツァー(Art Overholtzer)の「クラシック・ギターの製作法」という本を購入し、アートの工具や染料メーカーとしての良いセンスに頼りました。その後のアンジェラギターズの進路に影響を与えてくれた事に関してアートには尊敬と畏敬の念を抱いています。

最初の5年間はオウヴァーホルツァーの型に従って5本のギターを製作するのに費やしました。アートのプランティージャ(型)と彼の工法はよく考えられたもので(伝統的かつ技術的に難しくない)、私独自の技術と工法を発展させる第一歩として完璧な土台となりました。情報を得るにつれて私の技能と技術は進歩を遂げました。カリフォルニア州立工科大学サン・ルイス・オビスポでの化学の授業では、丁寧で反復的な技術の重要さを学びました。ギター製作は何千もの小さな意思決定と調整の連続で、何か価値のあることを学ぶためには変数は最小限に抑えなければいけません。

色々行程を検討するうちに、同じ材木を使用する事が必要である事を発見しました。木材を理解する事と同じで、行程も常に一貫していないといけません。行程と木材の関係を理解した後には3つ目の要素が加わり、設計とプランティージャ(型)が実験と発展の対象になりました。

アンジェラ・ギターの進むべき音楽的な方向性は2人のキー・ピープルの援助によって明確になりました。クレイグ・カーターとマイケル・ローリマーです(当初クレイグは学生で、後にマイケルの親友となる)。クレイグは音楽についてと、楽器がどのように響くべきかという幅広い知識を備え、マイケルはギターという楽器について百科事典的な知識とギターの音を判定する為の極めて鋭い耳を持ち合わせています。

オーヴァーホルツァーの設計から始まり、アンジェラ・ギターは更に2つの製作家の方向性へ進路を取ります。1つ目はハウザー・ギター(当時は最も素晴らしく技術的に最も優れた楽器)で、もう一方はフレタ・ギター(ディテールは特筆すべきものはありませんが、大変直感的で表現力に富んでいる)です。双方の設計は共に高度に(力木などで)補強されており、名声に即した音を持っています。アンジェラ・ギターはそれらの名工の影響を受け、7本と9本の扇型配置を使用しています。

この時期のアンジェラ・ギターは豊かな倍音を伴った、明るくバランスのよい音がします。明瞭な発音に素早い反応と長いサステインを持ち、軽く演奏したときには深い倍音を発生させます。これらは音楽的に透明でほとんど不具合を調整する必要のない楽器を演奏家に提供する事を念頭に製作されました。

これらのギターが好評であったかどうかは他の人達の判断に委ねます。私はそれらの楽器が自ずとその真価を物語ってくれると思っています。アンジェラ・ギターの音の特徴はYouTubeのホルヘ・カバジェロのバッハの演奏にアクセスする事で視聴する事が出来ます。

年月と経験を重ねるにつれて全ての演奏家が同じ楽器を求める訳ではない事を学びました。ある人達は頻繁にアポヤンドで弦に対して深いタッチで演奏する事を好む一方、他の演奏家達は強いタッチは音楽が最大の音量を求める瞬間の為にとっておき、普段は軽いタッチで明るい音を好んで演奏します。製作家と演奏家の間で演奏家の要求と、どのような感触が必要かを理解される事でカスタム・アンジェラ・ギターが製作されます。

アンジェラ・ギターは初期の楽器から常に行程と設計の発展・改良が続けられ、現在では多くの楽器がアジア・南米・ヨーロッパ等海外へ出荷されています。

 

Q2. あなたにとって良い音のするギターとはどのようなものですか?またそれを獲得する為にどんな工夫をしているのですか?

良い音のするギターは幾つかの特徴を持っていますが、それらを理解する事はとても重要です。 単音、そして和音、最後に音楽的なレベルで見る必要があります。

単音はたった4つの要素によって構成されています。一時雑音(onset transients)、音量、倍音、そして減衰です。最初の要素はアタックによって発生し、一貫性の無い雑音の爆発です。ギターの場合、これは爪で弦を弾いた際、弦が爪を離れるときに起こります。(オシロスコープで)単音をみたとき、一時雑音は刺のような波形として現れ、音全体から単独に識別する事は出来ません。しかし、一時雑音はとても重要なもので、もしある楽器の音の成分からこの部分だけを取り除いてしまうと、もうその音がどの楽器のものであるのかを識別する事が出来なくなってしまいます。一時雑音は高速でなくてはいけません。そしてこれは急速に第9倍音までを含むノコギリ波に変化します。ギターの相対的な剛性が高まるに従い一時雑音は短く、そして鋭くなり明瞭性が増します。良いギターは、高速で短い音価の音が必要とされたときに自ずとその本領を発揮します。

単音としての第2番目の要素は音量です。全てのギターは実用性のある音量を持っています。良いギターは平均的なギターよりも大きな音を持ち、小さな音でも大きな音でも、アタックに対するその反応性が予想出来ます。良いギターはダイナミックレンジに富み、演奏家に更なる音量の選択の幅を与えます。そして、良いギターは右手のポジションに強く反応し、ブリッジに更に近づいても実用的な音を発生します。結果として音色のパレットの幅が広がります。

第3番目の要素の倍音列はもしかすると最も認識しやすいかもしれません。ギターの「音」は基音とそれに伴う倍音列によって決定されます。良いギターは強い基音と第9倍音までで構成された倍音列を生み出します。音に倍音が多く含まれる程鮮明ではっきりとした音になります。音がはっきりする程ギターはオーケストラのようになります。密集し多層化した音楽を演奏したときにオーケストレーションは音楽の音の忠実性にとってとても重要な役割を果たします。

4番目の要素はギターによって生み出された減衰音の形です。良いギターの音の減衰は直線的ではありません。始めに基音と倍音が成熟しフルパワーに達する事に従って膨らみ、その後減衰し始めます。まず基音が、そしてオクターブ、そして最も重要な第2オクターブが減衰します。良いギターはゆっくりとしたパッセージが求められたときに連続した音同士を繋ぐように音楽的に減衰を伸ばします。

和音は単音の積み重ねです。良いギターはそれぞれの弦の単音を均一に整えて和音化します。良いギターはラスゲアードされたときに和音の均一性を容易に聞く事が出来ます。同様に劣るギターでは同様にバランスの悪さが目立ちます。均一なラスゲアードではいかなる弦も目立ってはいけません。それとは対照的に、旋律を担う音は浮き出て、和音の中から旋律が滑らかに移動する事を可能にしなければいけません。和音の原形を保つ為にはそれぞれの弦は可能な限り均一に減衰しなければいけません。良いギターはポジションによる音の均一性を持ち合わせています。つまり、同じ和音を指板上の異なるフレット、異なるポジションで弾いたときに可能な限り近似した、しかし異なる声部を弾き分ける事が出来るよう最低限の音色の違いを失う事の無い音を生み出さなければいけません。

良いギターは上述した音楽的性質を全て兼ね備え、それを音楽のパッケージとしてブレンドしてあなたの耳に届けます。明瞭性とアーティキュレーション、幅広い音色のパレット、旋律を支える豊かな倍音、ポジション上の均一性、長く詩的な減衰、そして右手のタッチやポジションに対する反応性。これらの特徴は演奏者が演奏をしやすくするために低く調整された弦高とネック/指板の形状無しには意味をなしません。

どのように良いギターを作るのかですって?良い木、設計、そして長い期間をかけてインテリジェントな行程を駆使するのです。

 

Q3. 弾き易いギターを製作する事について考えをお聞かせください。そして、その為にどんな工夫をされていますか?

演奏のしやすさは弦高の最適化から始まり、前述した事柄によって得られます。アンジェラ・ギターではそれぞれの弦と打ち込まれたフレットの距離を調整する為に若干凸面化してあります。指板はナットから12フレットまで大変精巧に削ってあります。これにより弦高を低くして弾きやすさを獲得しつつ、押さえたフレットの両側でのビビリを防ぐために十分な「ゆとり」を得ています。フレットが打ち込まれて研磨された後、ネックは顧客に合わせて最適化する為に調整されます。

演奏性はQ2で前述した全ての要素によって向上します。音の明瞭、オーケストラのような声部、良い発音、実用的な音量と広い音色パレットは音楽的表現に自由を与え、弾きやすい楽器となるのです。

 

Q4. 伝統的なフレンチ・ポリッシュ(セラック・ニス)や新しい方法(ラッカー、触媒)などの仕上げの方法について、あなたの考えをお聞かせください。

セラック(シェラック)によるフレンチ・ポリッシュはクラシック・ギターの表面板の仕上げに最適です。これはギターの木と音に磨きをかけます。フレンチ・ポリッシュは見た目はとても重厚ですが、とても薄く施す事が出来ます。仕上げニスの中ではもっと耐久性が低く、水によってすぐに痛んだりアルコールに大変反応します。フレンチ・ポリッシュは付加的な行程で、修復や元の状態に戻す事が容易です。なぜならスプレーしたり、擦り込んだりせずにタンポ(綿布パッド)でニス塗りするからです。シェラックは埃っぽい工房の環境でも非常に艶のある仕上げをする事が出来るので、小規模な個人営業の製作家に最適です。 習得してしまえばフレンチ・ポリッシュはとても短い時間と少ない手間ですみ、ラッカーの作業の休憩の間に出来てしまいます。一旦仕上がると、フレンチ・ポリッシュはとても艶だしされたラッカー仕上げと見分けるのは難しくなります。

ニトロ・セルローズ・ラッカーは何十年もの間最上級のギター仕上げとして使われてきましたが、現在では「伝統的」な仕上げと見なされているいえます。フレンチ・ポリッシュはややスムーズな表面に施され、艶のある仕上げになりますが、ラッカーでは高度に洗練、準備された表面を必要とします。ラッカーの難点は堅い材木の木目を埋める事です。シェラックはラッカーの為の良質な密封材で、硬材の開いた木目を埋めるのに即座に順応し、第一層として働きます。

ニトロ・セルローズ・ラッカーは施すのが単純でシェラックのフレンチ・ポリッシュより長持ちします。施行が容易なため、予測・一貫性・スピードが重要視される生産体制に適しています。ニトロで高い水準を得る為には、多少労働集約的で、きれいな環境の中にスプレー・ブースを必要とします。ニトロ・セルローズを修復するのはフレンチ・ポリッシュより難しいです。

アンジェラ・ギターではそれぞれの美しさと音響的特性を得る為に2つの行程を組み合わせています。シェラックの音響的な利点は表面板に、ラッカーの耐久性は必要なところへ、という具合です。

たくさんの新しい仕上げ材料が開発されています。コンヴァージョン・ニス、予備触媒化ラッカー(通称プリキャット・ラッカー)、 水媒介化ラッカー、UV媒介化コーティングやその他色々あります。これらの全てはより速くそして硬く硬化し、環境に与える影響を最低限に抑えるように設計されていて、近代的で高生産性の「スプレー・アンド・ウォーク」スタイルの仕上げに最適です。これらの材料が高級ギターの仕上げに役立つかどうかは時と誰かの努力が証明するでしょう。アンジェラ・ギターは予備触媒化ラッカーを幾つかの用途の為に研究する予定ですが、伝統的な仕上げを継続していく予定です。   

 

Q5. 640, 628 や 615mm などのショート・スケール・ギターに於いて、弾き易さ、設計、音質や音量の観点から、あなたの考えを聞かせて下さい。また、手の小さい人や女性ギタリストの増加によってそれらショート・スケールの需要は伸びていますか? 

良く作られたショート・スケール・ギターは上質な音色とより演奏しやすい快適さをある種の演奏者達に提供するための良い方法です。

もし設計と楽器がうまく組み合わされれば640mmのショート・スケールの音と650mmの楽器の音との違いを感じる事は無いでしょう。 しかし、弦の長さが減少するにつれて表面板と面積と内部の音量も減少します。これは高音側の音を歪ませる傍ら、低音から幾つかの倍音列を失わせます。ギターの音に少し高音部を加える事はしばしばとても良い事で結果として明るく豊かな高音を得ます。それらのギターのうち幾つかはかなりの音量を持っています。もし各部が最適に縮小化され芸術的に組み立てられたショート・スケール・ギターは素晴らしいです。(今日では)小さな手の持ち主にも快適で上質なギターを所有し演奏することを経験していただけます。そしてこれは奨励されるべき事です。

 

Q6. 多くの読者がギターを色々と試奏していく内にますますどのギターが良いのか分からなくなってしまう様です。製作家の立場から、楽器店や工房でどのようにギターの音質や弾き易さをチェックしたら良いのか、アドバイスを頂けますか?

まず第一にギターがあなたの腿の上でどのように振る舞うか、そしてどのように手になじむかを見極めてください。もし快適であるなら幾つか和音を弾くだけで十分更に試奏を続けるかどうか判断できるでしょう。音程や明らかなビビリか無いかチェックしてください。

全ての弦上で一音ずつ検査する代わりに最終フレットの音がどうか試してください。全ての他の弦を消音しながら1・2弦上のそれぞれの音を弾いて予想性と熟成した倍音と共にどれだけ静かに発音する事が出来るか、また破綻する事無くどれだけ強く演奏する事が出来るかを見てください。弱い音(訳者注:ギターの指板上の鳴りにくい音)とその減衰の仕方を聞いてください。弱い音は減衰が速いはずで更に強く弾弦する必要があります。1弦上の12から19フレットまでの各音の音量と減衰を注意深く聞いてください。もしそれらが良好で力強い音であるなら他の音もそうであるでしょう。

6弦の解放弦上の全てのハーモニクスを弾いてみてください。ナットから初めて12フレットの第一オクターブまで続けます。驚く程多くの目立たない高域倍音列があるはずです。これらの高く奇数倍音列は基音に性格や明瞭性を与えます。これらの6弦解放弦上の高域倍音列はどれだけ全ての弦がアクティヴかの指標となります。第7から第9倍音が豊かなギターはより明瞭な音を出します。

同じ和音を異なるポジションで弾いて音を比較してみてください。 どのように減衰するかを聞いてください。アルペジオはスムースですか?ある弦だけ自己主張していませんか?和音間で全ての弦の音が同様に減衰していますか?

そうしたら、出来る限り速く弾いてギターがどのように滑舌よく発音するかを聞いてください。 逆に、ギターで出来るだけ遅い曲を弾いて音同士がまだつながっているかを聞いてください。

ソルを幾つか弾いてどのようにギターが和声を弾き分けるかを見てください。

 

Q7. 顧客に対してアフター・サービスはありますか? 特に、高額なギターの購入について心配している人たちも多いと思われるのですが。

アフター・セールスについて心配するのはセールス(販売)する前のギターを組み立てているときです。安定し熟成した木材を高品質なギターにする際には細心の注意が払われます。サウンド・プロセス、証明された設計、そして良い材木は滅多に交換や修理を要する事はありません。ほとんどのアンジェラは「アンジェラ・サウンド」を求める顧客の為に、左手に関する要求と右手のアタックを判定した後にそれに合わせて製作されますので、顧客は何を得るのかを既に知っているのです。

もし顧客がギターに満足していただけなかった場合は喜んで他のギターを製作します。もし多くの製造上の問題があった場合は工房で無償で修理します。顧客の満足度が最優先です。

 

Q8. ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)などの木材がますます入手困難になってきていますが、それはあなたのギター製作や完成したギターの品質にどのような影響があると思いますか?

ブラジリアン・ローズウッドは42年前に入手困難になっていました。しかしながら現在はエボニー、ホンデュラス・マホガニー、イースト・インディアン・ローズウッドやドイツ松が姿を消し初めています。ヨーロッパの森林には表面板に最適な良質の松がありますし、アメリカ合衆国やカナダの広大な森にはカナディアン・レッド・シダーや幾つかの代替の松があります。

ブラジリアン・ローズウッドは多くの良質な代替材木に取って代わられています。マレーシアン・ブラックウッド、ココ・ボロ、中央・南アメリカン・ローズウッド等がギター工房供給されてきています。

ブラジリアン・ローズウッドの枯渇が深まるにつれ、今まで品質が劣るとみなされてきた材木を良質なギターに求められる水準の品質まで高められる努力がされるでしょう。木の切り株が良い例です。以前は朽ちるまま放置されていたものが、現在では後板や側板ように切り出されます。

アンジェラ・ギターは幸運にもささやかなブラジリアン・ローズウッドの在庫を早めに確保しましたので、予測できる将来まで十分な量を有しています。

ホンデュラス・マホガニーは個人製作家の為に少量入手可能です。キューバン・シダー 、サペリ、アフリカや南米産のマホガニーはネックや裏打ち、力木の良い代替材料です。ホンデュラス・マホガニーは昨今入手困難になってきているので値段が高騰し供給は縮小しています。完全に真っすぐな材木は少ないので、ネックに組み立てる為に使われるビレットにする新たな行程が必要とされています。

それらの新しい材木で製作されたギターの品質は選択された代替材料の遺伝的な特徴に左右されるでしょう。全ての材木はそれらの物理学的特性に従って作用します。未来のギターの音はそれらの代替材料を通して表されるでしょう。新しい材木は決して変わる事の無い弦の振動を単に増幅しているだけなので、実際の音は大方あまり変わらないでしょう。

 

Q9. 21世紀に於いてギター製作というこの美しい伝統はどうあるとお考えですか?

ギター演奏家の世界には現在2つのグループがあります。一つは主に音量について心配している人達で、ダブル・トップ、ラティス(格子)状力木構造のギター、サウンド・ポートを持つギター、放射状力木構造のギターなどがここ10年に出現した非伝統的ギターの幾つかです。2番目のグループはもっと伝統的な音を好み、ギターの音量より音質に関心があります。

より音量のあるギターの需要は続くでしょう。音の変更は他のどんな要素より、この音量に対する問題によって引き起こされるでしょう。 結局どのギターの音量も指と爪の強さとそこから弦へどれだけのエネルギーが伝達されるかに制限されます。新しい材料はより大きな会場に適するように、ギターの運動エネルギーを音エネルギーに変換する為のより効率の良い増幅器としての能力を高める為に発展していくでしょう。

音量に対する需要が続き、木材の枯渇が増すので、将来的には人口木材による表面板、ネック、指板の開発が見られるでしょう。音量に関係のない後板や側板には何百種もの適した広葉樹があるので常に木材が使われるでしょう。

伝統的なギターやその音を好む人達は更にシームレスで自然になってきた電気的な音の増幅の進歩を目の当たりにするでしょう。良い音と演奏しやすい楽器は求められ続け、製作家達は良質で演奏性の高い楽器を作り続けるでしょう。その音質の変化は少ないでしょう。

この素晴らしい楽器を演奏する人、聴く人、教える人、作曲する人、製作する人の数は増えるでしょうが、作曲や演奏の方向性によっては一般的な人口増加レベルより低い水準になるでしょう。

クラシック・ギターが丼の形になろうとも、複雑又はシンプルな音楽を表現し、甘く囁く能力がある傍らシャコンヌをこなしたりと、常に私たちの目と耳を楽しませてくれる素晴らしい恋人であり続けるでしょう。作曲家と演奏家が託す全ての情報や感情を振動する6本の弦に表現する事が出来るのです。