美しいスペインの町サラマンカ:サラマンカ大学・アルフォンソ10世・聖母マリア頌歌集

サラマンカ

サラマンカ

スペインはカスティージャ・イ・レオン州の一都市であるサラマンカはマドリッドから北西へ213kmに位置するとても美しい町です。由緒あるサラマンカ大学や12世紀ロマネスク様式の旧大聖堂をはじめ16世紀〜18世紀に建設されたゴシック様式の新大聖堂、18世紀バロック様式のプラサ・マジョール(大広場)等、ロマネスク様式・イスラム様式・ゴシック様式・ルネサンス様式・バロック様式と多くの歴史的建造物が並ぶ美しいサラマンカの旧市街はユネスコの世界遺産に登録されています。

スペイン地図

 

サラマンカ大学とアルフォンソ10世

サラマンカ大学はスペインで最も古く、ヨーロッパの現存する大学としてはイタリアのボローニャ大学、イギリスのオックスフォード大学に継いで3番目に古い歴史のある大学です。

サラマンカ大学の起源は大変古く、少なくとも1130年頃から既に教育機関として機能していたと考えられています。1218年にアルフォンソ9世 (レオン王)によって「ストゥディウム・ゲネラーレ(神聖ローマ帝国による各国の優秀な学者を集めた学究組織)」として認定され、1252年にアルフォンソ10世 (カスティージャ・レオン王)によって「大学」としての称号を与えられました。

ところで、このアルフォンソ10世は英知が自らの国の統治や繁栄の基盤であると考え、文学から科学・歴史・法律・音楽・造形美術に至るまで膨大な知識を収集することに注力しました。西洋のみならず東洋の知識の収集に尽力し、ラテン・ヘブライ・イスラムの知識人達を集めて異なる文化が交流出来る場所「トレドの翻訳学校」が設置され、ここで多くのアラビア語文献がラテン語に翻訳されヨーロッパに伝わることになりました。

アルフォンソ10世はこうして収集した知識を当時のエリート層の言語であったラテン語ではなく一般大衆の言語である「カステジャーノ(現在のスペイン語)」で書き記した大規模な文学作品群、通称「アルフォンソ10世文学(Literatura de Alfonso X el Sabio)」を生み出し、一般大衆が知的な文学作品にアクセス出来るようにすることで国全体の文化的発展に多大なる貢献をしたことから「エル・サビオ(賢王)」と呼ばれます。

この文学作品集の中の「詩的作品(Obra lírica)」としてアルフォンソ10世自ら筆をとって編纂・監修したといわれる420点以上のモノフォニーで書かれた楽譜を伴った詩集「聖母マリア唱歌集ギターによるサンプル試聴)」があります。ところで、「歴史的作品(Obra histórica)」の中の一つ「Estoria de España(スペインの歴史)」の3点のマニュスクリプト(15・16世紀の複製手稿)がサラマンカ大学800周年記念行事の一貫として初めて一般公開されています(公開期間:2017年2月1日〜2017年4月30日)。

 

話はそれますがこのアルフォンソ10世は天文学にも造詣があったことから、なんと月のクレーターの名前にもなっています。月面図を作成する際、クレーターに科学者の名をつける命名法を始めた17世紀イタリアの天文学者ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョーリによって「Alphonsus」と命名されました。アルフォンスス・クレーター

 

トローバのエッセイで言及した「ヘネラシオン・デル・98」を代表する知識人ミゲル・デ・ウナムーノはこのサラマンカ大学の学長を3回つとめました。作家として大変影響力のあったウナムーノは1930年代に自らの文学作品の中で日本の折り紙を紹介する等、スペイン、ひいては南米にまで折り紙を知らしめた第一人者として知られています。

ミゲル・デ・ウナムーノ像 サラマンカ

ミゲル・デ・ウナムーノによる鳥の折り紙
ミゲル・デ・ウナムーノによる日本の折り紙(鳥)

ギャラリー: 

(元)サン・ボアル宮殿(15世紀)1 (元)サン・ボアル宮殿2(左が日西文化センター) サラマンカ大学のファサード:プラテレスコ様式 プラサ・マジョール(大広場):バロック様式 サラマンカ大聖堂(新)1:16〜18世紀建造、ゴシック様式 サラマンカ大聖堂(新)2 サラマンカ大聖堂(新)の宇宙飛行士。1992年の柱の修復の際に加えられたもの。 サラマンカ大聖堂(新)のアイスクリームを食べる竜。修復する度に近代的なものを加える習慣があるそうです。 カサ・リス(アール・ヌーボー、アール・デコ美術館)1 カサ・リス(アール・ヌーボー、アール・デコ美術館)2 トレ・デル・クラベロ(クローブの塔)1:15世紀 トレ・デル・クラベロ(クローブの塔)2 サン・エステバン修道院(16世紀)プラテレスコ・バロック・ルネサンス様式 サン・ベニート教会(ゴシック様式) サン・ベニート広場 サン・パブロ教会(バロック様式) サリーナ宮殿(1546):ルネサンス様式 ポンティフィシア大学1 ポンティフィシア大学2 モンテレイ宮殿(16世紀):プラテレスコ様式 セルバンテス通り コンパニーア通り フォンセカ学院の柱頭1 フォンセカ学院の柱頭2 フォンセカ学院の柱頭3 フォンセカ学院の柱頭4 フォンセカ学院の柱頭5 フォンセカ学院の柱頭6 フォンセカ学院の柱頭7 フォンセカ学院の柱頭8 フォンセカ学院の柱頭9 フォンセカ学院の柱頭10 フォンセカ学院の柱頭11 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)1 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)2 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)3 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)4 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)5 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)6 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)7 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)8 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)9 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)10 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)11 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)12 フォンセカ学院13 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)14 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)15 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)16 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)17 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)18 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)19 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)20 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)21 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)22 フォンセカ学院(現サラマンカ大学のゲスト・ハウス)23

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